一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC) JPUC事務局
一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC) JPUC事務局
一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)は、車買取業界の健全な発展のため業界団体の設立が望まれて2014年に設立されました。JPUCは「一般消費者への安全・安心なサービスの提供」という理念のもとに、顧客への不当な勧誘を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択、および一般消費者が安心かつ安全に契約できる環境を提供することで、自動車の取引の公正化を図っております。
トラブルに巻き込まれることなく、買取業者に安心して車を売却するために、どのような準備や下調べをして、何に気を付けたらよいかなど、連載(不定期)でお届けします。第4回は「契約する」編です。
バックナンバーはこちら 安心して車を売却するために(第1回)査定を申し込む前
安心して車を売却するために(第2回)査定を申し込む・査定を受ける準備をする
第3回の続きで、1社ずつ買取業者の出張査定を受けたのち、契約を取り交わす際の流れについて説明します。
家族や周囲の人に相談してから契約する
車を購入する時はもちろんですが、手放すときについても、家族や周りの人に相談してから契約することをお勧めします。
当協会の「車売却消費者相談室」には、「売却契約をしたと家族に伝えたら反対されたので、キャンセルを申し出たが応じてもらえない」「知人からその金額で売るなら譲ってと頼まれたのでキャンセルをしたいと言ったら違約金を請求された」などキャンセルにまつわるトラブル相談が多く寄せられています。
自分だけで即決して契約するとなると、買取業者のペースに乗せられて冷静に判断できないこともあるでしょう。また、「自分名義の車で、決定権は自分にある」場合であっても、他の人に相談することで、自分では思わなかった気づきがあるかもしれませんし、先ほど挙げたようなトラブルも防ぐことができます。
契約内容、重要事項の説明を受ける
契約書に署名する前に、契約条項(約款)や重要事項などを確認することが大切です。あわせて、契約書の内容と口頭で説明を受けた内容と相違ないかも確認してください。
第3回の「金額だけで判断しない」でも触れましたが、契約金額以外について、以下のような点を確認するとよいでしょう。
- 車や必要書類の引き渡し日
- 車の引き渡し方法(店舗持ち込み・積載・自走引き取りなど)および費用
- 支払方法(振込・現金支払い)
- 支払予定日
- 契約金額に含まれるもの(自動車税(種別割)未経過分・自動車損害賠償責任保険未経過分・リサイクル預託金など)
- 契約金額から差し引かれるもの(自動車税(種別割)未納金・ローン残債・違反金など)
- 契約条項(特に、契約解除・減額・違約金条項などの重要事項)
- (代車を借りる場合)貸出期間や費用、付帯保険など
契約条項(約款)は買取業者によって異なる
契約条項(約款)は、売主と買主の権利義務が明記されているとても重要な文章です。法律用語をはじめとした難解な用語を用い、細かい字で書いてあるため、確認が面倒と思われる方も多いと思います。しかしながら、契約条項は買取業者によって異なるため、何らかのトラブルに発展して、いざ契約条項を読み直したら、消費者に不利な内容が定められていた、ということもないとは限りません。契約は自己責任です。署名(契約)前に必ず確認してください。
契約を取り交わしたあとに「契約条項(重要事項)の説明を受けたがよくわからなかった」「契約条項の説明はなかった」としても、承諾したとみなされます。第3回でも触れましたが、車の売買契約はクーリング・オフ制度が適用できません。説明がない、内容がわからないときは自ら質問をするなどして、後悔のない契約をするよう心がけましょう。
ローン残債がある場合
車購入時のローン残債がある場合、売却するために完済することが必要です。ご自身で残債を返済することが基本ですが、買取金額と相殺することで残債の支払いを買取業者に依頼することも可能です。
その場合、残債>買取金額の場合・・・不足分を買取業者に支払うことが必要
残債<買取金額の場合・・・残余金が買取業者から支払われる
ということになりますので、どう返済を行うか買取業者と相談してください。また、所有者がディーラーやローン会社になっている場合、所有権解除手続きおよび名義変更書類の取り寄せが必要になります。そのため、支払いまでに通常の取引と比較して時間がかかることを覚えておきましょう。
電子契約とは
昨今、車の買取契約において、契約書の電子化が進んでいます。従来の手書きや印刷した紙の契約書を用いて契約の取り交わしをする場合、書面に署名を行いますが、電子契約では、買取業者のタブレット端末やスマートフォンに署名を行うことで契約が成立します。また、買取業者によっては、売主の指定したメールアドレス宛に送られたURLにアクセスして署名を行う方法もあるようです。署名後、契約内容や契約約款のデータが共有されますので、PDFなどの契約控えはかならず保存(または印刷)してください。
電子契約も、紙の契約書と同等の法的拘束力を持ち、両者の違いはありません。どちらで契約するにしても、十分に契約内容や契約約款を確認してから署名することがトラブルを防ぐうえで重要です。
電子契約について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
車売却・車買取の電子契約について解説!紙の契約書との違いはある?
契約書がないとき
買取業者によっては、契約書面なく、口頭でも契約が成立することがあります。万が一何らかのトラブルに発展した場合、契約書や契約内容確認書など書面があったほうが責任の所在などが明確になると思われます。可能であれば書面の取り交わしをお勧めします。
次回(第5回)は「契約した後」編です。