
相談内容
買取業者で不要になった車の査定を受け、提示金額にも満足したので売却することに決めた。その際、担当者から「お支払いについては、車と名義変更に必要な書類を当社に引き渡していただいた3日後にご指定の口座に振り込みます」と支払条件や売買契約書に書いてある契約条項について説明を受けた。
自宅に戻ってから、家族に売買契約書の控えを見せたところ「後から振り込みだと本当に支払ってもらえるのかわからない。車と書類を取りに来た時に、現金で貰った方がいいのでは」と言われた。
確かに家族の言う通りだと思い、担当者に連絡し、現金で払ってもらいたいと要望を伝えたところ「現金でのお支払いはできません」と断られてしまった。全額が難しいなら、一部でもいいので現金で支払ってもらえないのか。
回答
大手を含めほとんどの買取業者では、現金を店舗に保管することや担当者が持ち歩いたりすること、車や名義変更書類不備のリスクを踏まえて、後日振り込みでの支払いが主流になっています。車と名義変更書類を引き渡した後、おおよそ1週間以内で振り込みで支払われることが多いようです。(中には、引き渡しと同時に支払いを行うことをアピールポイントとしている買取業者もあります。)
今回の相談では、契約条項に「後日振り込みで支払い」と定めがあり、契約時にそのような説明を受けているのであれば、支払条件に同意し、売買契約を取り交わしたとみなされます。したがって、契約後に支払条件を変更してもらうことは難しいでしょう。なお、全額ではなく一部の現金支払いを求めたとしても同じと思われます。
車を渡す際は、日時が記載された「車両受領(引渡)証」の交付を受けましょう。売買契約書とセットで「買取業者に車を売る契約をしたこと」「車を引き渡した日」が明確になります。万が一支払いがないといった場合、未払い(契約不履行)の証明になると思われますので、必ず保管してください。
支払条件だけではなく他の契約条件についても、契約後に変更することは難しいので、要望があれば契約前に確認や交渉をすることが必要です。